なぜ、みんな長期インデックス投資をしないのか?

短期で結果を求める心理こそ最大の敵

短期で結果を求める人間の心理は、投資の最大の敵だ。株価が上がれば「今がチャンス」と飛びつき、下がれば「もう終わりだ」と売ってしまう。だが、インデックス投資とはその真逆──“何もしない勇気”を持つ投資だ。多くの人は、その「静のリスク」を恐れる。

リスクを勘違いしている

投資のリスクとは「損をする可能性」ではなく、「値動きの幅」のこと。つまり、価格が上下するのは当たり前だ。ところが、50代になってから投資を始める人ほど、「下がる=失敗」と考えてしまう。短期的な値動きに一喜一憂するうちに、本来の目的──老後資産の形成──を見失ってしまう。

市場の短期ノイズに惑わされる

インデックス投資はシンプルだが、退屈だ。SNSやニュースで「この株が急騰!」と騒がれるたびに、自分も動かなければ損だと感じる。だが、市場の短期ノイズに反応するたびに、手数料と税金だけが確実に増える。結局、感情で動いた分だけ資産は減っていく。

50代に必要なのは「勝つ」より「残す」

50代の投資に必要なのは、「勝つ」ことではなく「残す」ことだ。S&P500とNASDAQ100の積立は、リスクを分散しながら世界経済の成長に乗る仕組みだ。派手さはないが、10年、20年という時間を味方につければ、複利の力が静かに効いてくる。

守りながら増やす、それが最も再現性の高い戦略

「守りながら増やす」──それが長期インデックス投資の本質であり、最も再現性の高い戦略だ。焦らず、騒がず、ただ淡々と積み上げる。その地味な継続こそが、50代からでも資産を築く最短ルートである。