【序章】長期インデックス投資家が、アンチエイジングについて書く理由

――長生きして、資産を最大化するために――

このブログでは、これまで長期インデックス投資を中心に書いてきた。S&P500、NASDAQ100。時間を味方につけ、複利を最大化するという、極めてシンプルな戦略である。世の中には長期インデックス投資についての情報はすでに山ほどあり、「市場に居続けろ」「売るな」「積み立てろ」といった基本的な考え方は、ほぼ出揃っている。

それでも、ずっと違和感があった。

長期インデックス投資の最大リスクは、相場ではない

長期インデックス投資の最大のリスクは、暴落でもインフレでも円安でもない。最大のリスクは、自分が市場に居続けられなくなることだ。大病をする、判断力が落ちる、生活が崩れる、早く死ぬ。こうした事態が起きた瞬間、どんなに優れた投資戦略も意味を失う。

長期インデックス投資は「時間」がすべてである。20年より30年、30年より40年。運用期間が長くなればなるほど、リターンは指数関数的に大きくなる。にもかかわらず、その「時間そのもの」をどう守るかという話は、投資の世界ではほとんど語られていない。

50代になって、時間の価値がはっきり見えた

自分は50代に入り、若い頃と同じ前提では生活も投資も成立しなくなってきた。無理をすれば翌日に残る。回復には時間がかかる。集中力も、かつてのようには続かない。これは悲観ではない。前提条件が変わった、という事実だ。

むしろ、この変化によって、時間の価値が以前よりもはっきり見えるようになった。まだ時間はある。しかし無限ではない。だからこそ、ここからの数十年をどう使うかを、より真剣に考える意味がある。長生きできれば、複利はまだ完成していない。ここからが本番だと考えている。

アンチエイジングは、美容ではなくリスク管理だ

そこで、このブログではアンチエイジングも扱うことにした。ただし、ここで言うアンチエイジングは、美容や若見えの話ではない。若く見られたいとか、モテたいとか、そういう動機ではない。市場から退場しないための、極めて現実的なリスク管理である。

酒を控える、魚を食べる、睡眠を削らない、無理な生活をしない。これらは健康意識ではない。長期インデックス投資を成立させるための延命策であり、運用期間を最大化するための戦略の一部だ。

なぜ、このテーマを自分で書くのか

長期インデックス投資の記事は無数にある。アンチエイジングの記事も無数にある。しかし、「長期インデックス投資家が、資産最大化のためにアンチエイジングを語る記事」は、ほとんど見たことがない。

ならば、自分で書くことにする。医者でも研究者でもない。インフルエンサーでもない。ただ、長期インデックス投資を信じ、時間こそが最大の武器だと理解し、その時間を失うことを最大のリスクだと考えている一人の投資家として、生活と選択を記録していく。

このブログにおけるアンチエイジングの位置づけ

このブログにおいて、主役はあくまで長期インデックス投資である。アンチエイジングは手段にすぎず、目的は資産の最大化と運用期間の確保だ。健康ブログにも美容ブログにもならない。すべての話は、「それは市場に長く居続けることにどう影響するのか」という一点に回収される。

序章としてのまとめと、次の章について

本記事は、このブログにおける「序章」である。ここでは考え方と前提条件だけを書いた。具体的な方法論や生活の細部については、ここから先で扱っていく。

次の章ではまず、「長期インデックス投資家にとって、なぜ長生きが有利なのか」という一点を、もう少し踏み込んで整理する予定だ。

アンチエイジングは目的ではない。長生きして、市場に居続け、資産を最大化するための手段である。この前提を忘れないために、あえて序章として書き残しておく。

【2025年Spring】株価が下がっても売らない理由。長期インデックス投資、5つの確信

「自分は売って助かった。あなたは…大丈夫?」という視線

その同僚は、最近株式投資を始めたばかり。ある日、こんなふうに話しかけてきました。

「なんか下がってきたから売っておいたんだよね。そしたらそのあともっと下がったから。。。」

そのときの同僚の表情は、どこか誇らしげでした。
そして私に対しては、「売らずに損を抱えてるなんて、かわいそうに…」というような目を向けてきたのです。

私は笑って流しましたが、心の中ではこう思っていました。

「いや、そういう見方もあるけど、私は長期で持つことで得られるリターンを信じている。
今売ることが、必ずしも“正解”とは限らないんだ。」

株価は下がっている。でも、企業の成績が悪いわけではない

2025年春の調整相場は、多くの投資家にとって判断の難しい局面となっています。

まず誤解のないように言うと、今回の下落は企業の業績が急激に悪化した結果ではありません。

Apple、Microsoft、NVIDIAなどの主要ハイテク企業は依然として好調な決算を発表しています。ではなぜ株価は下がっているのでしょうか?

主な理由は、以下のようなマクロ的な要因による“期待の調整”です:

  • FRBの利下げが想定より遅れていることへの失望
  • インフレ再加速への懸念
  • ウクライナや中東情勢など地政学リスクの高まり
  • 2023〜24年にかけての急騰(AI相場など)に対する過熱感の反動

つまり、「企業が悪いから下がっている」わけではなく、今は市場の期待が少し剥がれているだけなのです。

長期インデックス投資を続ける5つのメリット

1. 複利の力を最大限に活かせる

長期投資の真の武器は「複利」です。
利益を再投資することで、利益がさらに利益を生む“雪だるま効果”が起きます。

たとえば年利7%で運用すれば、10年後に資産は約2倍、30年後には約8倍になります。
この複利の効果は「時間を味方につけた人」だけが最大限に受けられるものです。

途中で売ってしまえば、その連鎖がリセットされてしまいます。

2. 下落局面は「未来のリターンの仕込み時」

積立投資は、毎月定額を買うため、価格が下がっている時には多くの口数を自動的に買うことができる設計です。

つまり、今のような下落局面は「将来の利益の種をまく時期」でもあります。
安く仕込んで、高く育てる──このスタイルが、インデックス投資の本質です。

3. 株式市場は長期で見れば成長している

過去100年以上、米国株式市場は多くの危機(リーマンショック・コロナショックなど)を乗り越え、結果的に高値を更新し続けてきました。

その都度、「もう終わりだ」と言われながらも、数年後には回復しています。
今回の調整も、未来から見ればただの通過点となる可能性が高いと私は思っています。

4. タイミング投資は難易度が高すぎる

一度うまく売れても、「次に買い戻すタイミング」まで完璧に判断できる人はほとんどいません
短期的に見ればうまくいったように見えても、長期のトータルリターンで見ると「持ち続けていた方がよかった」というケースが非常に多いのです。

私は、自分が完璧なタイミングを見抜けるタイプではないと分かっています。
だからこそ、「何もしないことこそが最適解」だと感じています。

5. 新NISAは「長期で使う人」が最も得をする制度

2024年から始まった新NISAは、長期・積立・非課税運用を推奨する制度設計になっています。

【新NISAの主な特徴】

  • 売却した分の非課税枠は翌年以降に復活する
  • 非課税保有期間は無期限
  • 運用益はすべて非課税
  • 生涯投資枠は1,800万円(うち成長投資枠は1,200万円まで)

ただし、新NISAの非課税枠は保有残高ベースで管理されており、
枠を使い切ってから売ってもその年の再投資には使えず、翌年以降に復活します。

また、利益が出る前に短期で売ってばかりいると、非課税の恩恵も小さいまま枠を消費してしまうことになります。

制度を活かすには、非課税のまま長く運用を続けることがカギなのです。

まとめ:うまくやるより、続ける力が強い

たしかに、同僚のようにうまくタイミングを合わせて売れたことが「成功体験」になることもあります。
でも、それが毎回できるとは限りません。

私は、自分が未来を当て続けられるとは思っていません。
だからこそ、未来を信じて続ける投資を選びます。

「かわいそう」と思われても構いません。
数年後、「あの時やめずに続けていてよかった」と思える自分であるために、今日も私は、いつも通り積み立てを続けていきます。

2025年という年も、きっと将来「続けてよかった」と思える一幕になる。私はそう信じています。